文法系授業 コミュニケーションタスクアイデア 「対話化」
文法系の授業は難しい。
研究授業でもあまり取り上げられていないのではないか?という印象がある。
出てくる英文の一貫性が無いことが多いということは以前の投稿で述べたが、コミュニケーションとは、本質的にそれまでに述べられた(書かれた)言葉に一貫性を持った応答を与えることだろう。
コミュニケーションの意図がある以上そこには一貫性がある。Austinのspeech actsしかりである。
さて、文法系授業(現高等学校指導要領では「英語表現」)で取り上げられる英文は多くがgrammarあるいはfunction-basedであるため、それぞれの文の間のつながりは希薄である。
自然、音声活動を取り入れようとする教員は、一文単位の復唱、暗誦、あるいは日本語からの英語への翻訳という活動に制限されてしまうことが多い。
結果、活動の目的が英文を覚えることのみになってしまい、だったら生徒の自主学習の時間に複数回書かせ読ませた方が効率が良いということになってしまう。
せっかく教室で英語を扱うなら、少しでも他者との対話の中に意義を見出したいところである。
前置きが長くなったが、英語表現の授業の担当者は一つ一つはバラバラな文をコミュニケーション活動化する手法をいくつか持っておいた方がよい。
その一つが「対話化」である。以下はVision Quest(啓林館)より抜粋である。
2 日本語に合うように,下線部に適切な語句を補いなさい。
3 次の日本語を英語に直しなさい。
<手順>
1.対話の応答にしても自然な英文を抽出する(今回は1の1,3,4,2の2)。
2.ワークシートに小テスト形式で対話を作る。
3.空所補充をさせ、答え合わせをする。
4.コーラスなどで全体練習をした後、ペアでAとBに分かれて対話練習する。
5.制限時間を決め、応答できた個数を得点とする。
研究授業でもあまり取り上げられていないのではないか?という印象がある。
出てくる英文の一貫性が無いことが多いということは以前の投稿で述べたが、コミュニケーションとは、本質的にそれまでに述べられた(書かれた)言葉に一貫性を持った応答を与えることだろう。
コミュニケーションの意図がある以上そこには一貫性がある。Austinのspeech actsしかりである。
さて、文法系授業(現高等学校指導要領では「英語表現」)で取り上げられる英文は多くがgrammarあるいはfunction-basedであるため、それぞれの文の間のつながりは希薄である。
自然、音声活動を取り入れようとする教員は、一文単位の復唱、暗誦、あるいは日本語からの英語への翻訳という活動に制限されてしまうことが多い。
結果、活動の目的が英文を覚えることのみになってしまい、だったら生徒の自主学習の時間に複数回書かせ読ませた方が効率が良いということになってしまう。
せっかく教室で英語を扱うなら、少しでも他者との対話の中に意義を見出したいところである。
前置きが長くなったが、英語表現の授業の担当者は一つ一つはバラバラな文をコミュニケーション活動化する手法をいくつか持っておいた方がよい。
その一つが「対話化」である。以下はVision Quest(啓林館)より抜粋である。
1 日本語に合うように,( )に適切な語を入れなさい。
1. このスカートはきつすぎます。別のものを見せてください。
This skirt is too tight. Please ( ) ( ) ( ) one.
2. この冬は多くの人がインフルエンザにかかった。
A ( ) ( ) ( ) people got the flu this winter.
3. その作業を終えるのにとても多くの時間がかかった。
It took a ( ) ( ) ( ) ( ) to complete the task.
4. 私の友達はみんな自分の携帯電話を持っている。
( ) my friends ( ) ( ) ( ) cell phones.
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1. マジシャンはポケットから一切れの紙を取り出して半分に切った。
The magician took from his pocket and cut it in half.
2. 彼の笑っている顔は魅力的ですね。
is attractive.
3. 私の妹はその壊れたおもちゃをどうしても捨てられない。
My sister can’t possibly .
4. メンバーは全員,青いユニフォームを着ている。
a blue uniform.
5. 昨日のサッカーの試合は,私がこれまで見た中で最もハラハラする試合だった。
Yesterday’s game was I’ve ever seen.
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1. 学校の制服にはいくつかの利点があると私は思う。
2. 私が制服に反対するのには2,3の理由がある。
3. 生徒の中には,その制服は*古くさいと言う人もいる。4. ほとんどすべての生徒は,制服のデザインに満足している。 5. 多くの人は,生徒が制服を着るのは当然のことと考えている。(take it for granted that …) |
<手順>
1.対話の応答にしても自然な英文を抽出する(今回は1の1,3,4,2の2)。
2.ワークシートに小テスト形式で対話を作る。
A
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B
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(1) Clerk: This skirt just came in this morning.
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Please
show me another one.
別のを見せて頂戴。
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(2) Thank you for cleaning the toilet. Easy job, huh?
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It
took me a great deal of time.
とんでもない時間がかかったわよ。
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(3) You are too young to have a cell phone.
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Come
on! grea my friends have their grea cell phones.
ねえ!私の友達みんな自分自身の携帯を持っているわよ。
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(4) I know you like Tom, don’t you?
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No! But,
well, his grea grea is attractive.
違うわよ!でも、そうね、彼の笑っている顔は素敵よね。
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4.コーラスなどで全体練習をした後、ペアでAとBに分かれて対話練習する。
5.制限時間を決め、応答できた個数を得点とする。
<補足>
いくら発話を重視したくても上の手順3を飛ばさない方が良いだろう(つまり、最初から空所が無い状態のワークシートにしないということ)。
多くの高校で、成績はペーパーテストでほとんど決まるだろうから、それに直接つながる筆記の練習をしないと指導と評価が一致しない。
ネガティブな見方をすれば、発話をしなければいけないことを面倒に思う生徒もいる。発話活動を入れるのはあくまで教員側の都合なのである。
もちろん、活動しているうちに楽しくなってくる生徒もその中にいるはずである。
ゆるやかに生徒にとって負担の小さい活動から負担の大きい活動へ導いていけるかがカギである。
また別の機会に、「対話化」以外の活動アイデアを提案したい。
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