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Reading系授業 「パラグラフタイトルからパラグラフ当て」 「パラグラフ抜粋からパラグラフ当て」 「パラグラフタイトルからキーワード抽出」

「パラグラフタイトルからパラグラフ当て」 準備:前回の投稿③まで 手順:ペアになり、Aはノートを見てパラグラフタイトルを読み上げ、Bは教科書を見て合致するパラグラフ番号を言う。 目的:パラグラフタイトルと合致する語句をスキャニングする力を養う。 「パラグラフ抜粋からパラグラフ当て」 手順:ペアになり、Aは教科書を見て任意のパラグラフから任意の箇所を読み上げ、Bはノートを見てパラグラフタイトルを見て合致するパラグラフ番号を言う。 目的: ①キーワードからパラグラフタイトルに結び付ける力を養う。 ②任意の箇所を読む過程で、本文の表現や内容の理解を深める。 補足:Bがパラグラフ番号を当てられるかどうかに焦点が当たっているが、実はAが教科書のキーワードのスキャニングと音読をしていることになる。 「パラグラフタイトルからキーワード抽出」 手順:ペアになり、Aはノートを見てパラグラフタイトルを読み上げ、Bは何も見ずに該当するパラグラフに含まれる特徴的な語句を言う。Aは教科書も見て正誤を判定する。 目的:各パラグラフに含まれる特徴的な語句を認識することによって、大まかな内容把握の一助とする。 補足:この活動も、実はAがBの言ったキーワードのスキャニングをしていることになる。 2、3番目の活動のように、一見ペアのどちらかが課題に取り組んでいるような状況でも、その課題を出している側にも学習の機会があるということは見逃せない。また、教員もそのことを促すべきである。例えば私がよく言うのは、「問題を出す人もその英文自体を覚えてしまうつもりでいれば、自分の番になった時にもっとスムーズに答えられるようになる」ということである。

Reading系授業 「パラグラフタイトル作り」

目的: 細部ではなくパラグラフ全体として何を述べているか把握する力を養う。 準備: ①300語超の、5段落以上に分かれるパッセージ ②各パラグラフを端的に表した「パラグラフタイトル」を大きく印刷したもの 手順: ①教科書のパラグラフに番号を振らせる。 ②「パラグラフタイトル」を黒板に貼り、パラグラフ番号とそれに合致するタイトルをノートに書かせる(ここまでを宿題にしてもよい)。 ③生徒を指名し答え合わせをする。その際、どうしてその答えになったのか、参考にしたキーワード等を発表させる。 次回の上記の学習を使った活動に続く。

小テストの採点

結論から言えば、小テストの採点は自己採点で良い。以下、デメリットとメリットを比べる。   デメリット:不正が起きる まず考えられるデメリットはこれである。 小テストの成績に反映される度合いを生徒が信じていればいるほど不正が起きやすいということになる。そういった意味ではその小テストは機能している。     対策:生徒同士で交換して採点をする こうすることで不正の確率は減る。しかしそれでも、生徒同士で口裏を合わせて不正をする可能性は残っている。そこで・・・  対策2:時々教員が採点をする 不正をしている場合、こうすることによって、自己採点と教員採点に大きな差が出ることになりそうである。そうなれば、該当生徒はプレッシャーを感じ、不正がしづらくなると期待できる。また、自己採点と教員採点で差があることに教員が気づいているということを授業中にほのめかせばよい。 続いて、小テストを自己採点にするメリットは以下のとおりである。   メリット1:時間の節約ができる 典型的な状況を想定してみる: 単語テスト 5問 40人 3クラス分 添削をしなければ1人分5秒以内で終わる。1クラス3分強、3クラスで10分である。 この例は小テストの最小の類であるが、それでも小テストのたびに10分を消費する。長期的に見てこの時間が別の用途に使えるのなら効果は絶大である。 そして、自己採点の実施において看過されがちなのが次の点である。   メリット2:生徒に即時フィードバックが与えられる 間違いから学ぶ最も良いタイミングは間違えた直後であるということは、様々な実証データに拠る必要もなく、経験から我々は知っている。それなのに小テストの採点が遅れて返却は翌週などということになれば、その時には既にまた別の間違いが起きているのであって、前週のことの重要性は下がってしまっている。 自己採点をすることで、すぐその場で自分の間違いを知ることができる。この格好のフィードバックの機会を失ってしまうのはあまりにもったいない。 さらに言うと、このメリット2はデメリットを補うのに十分な意義を持っているので、不正をする生徒の存在などは微々たるものになるほどである。   時間の節約も、長期的に見れば大変重要である。 良い授業アイディアは、目の前...

定期テスト作成の難しさ

定期テストの時期になるといつも感じるのは、テスト作りを苦手としている教員は一定数いるということだ。 考えてみれば、そう感じるのも無理はない。教員養成、教育実習そして採用にいたるまでテスト作りの体系的な研修があまりにもないがしろにされているためだ。 そしてテスト作りの技術は経験を積めば向上するという保証もない。各学校でテスト作成の研修会を実施すればいいのだが、おそらく授業実施法についての議論以上に教員間でのコンセンサスに至るのは難しいのではないかという印象がある。 誰もが自分が苦労して作成したテスト問題に愛着がわくのだ。それを他人からとやかく言われたくない。 しかしそれではいけない。筆者の経験では、英語科は授業手法は担当教員の裁量に任されているが、定期テストは共通したものを使っている場合が多い。大学入試を目標とすると、統一した目標設定をしなければいけないのは道理にかなっている。 すると、定期テスト前に担当者が作ったテストを見てその他の教員は考える。自分が授業で実施した内容はこのテストで有効に反映されうるだろうかと。 あるいは、そのような問題が出題されるなら違う授業のやり方があっただろうと後悔するかもしれない。そうならないためにテストは前もって作っておくのが良いのだが、時間的制約からそうもいかない。 ならば、テストに出題される問題の傾向や質を事前に共有しておくのが良い。この共有は教員間だけでなく生徒も含まれる。 さて、実際のテスト問題の作成技術に関する考察は別の機会に譲るが、作成の際に考慮すべき一つの重要な点を挙げておきたい。それは、   生徒にどのようなことが出来てほしいか(具体的な語彙、語形変化など)   である。当然のことのように思えるかもしれないが、実際のテストを見てみるとそうではなく、テスト作成者の都合、癖によって問題が作られていることが少なくない。 これはテスト問題評価の試金石である。自分が作った問題を見返して、一項目ずつ、その問題を正解するためには生徒はどのようなことが出来ればいいのかを考えるようにすると良い。

文法系授業 コミュニケーションタスクアイデア 「対話化」

文法系の授業は難しい。 研究授業でもあまり取り上げられていないのではないか?という印象がある。 出てくる英文の一貫性が無いことが多いということは以前の投稿で述べたが、コミュニケーションとは、本質的にそれまでに述べられた(書かれた)言葉に一貫性を持った応答を与えることだろう。 コミュニケーションの意図がある以上そこには一貫性がある。Austinのspeech actsしかりである。 さて、文法系授業(現高等学校指導要領では「英語表現」)で取り上げられる英文は多くがgrammarあるいはfunction-basedであるため、それぞれの文の間のつながりは希薄である。 自然、音声活動を取り入れようとする教員は、一文単位の復唱、暗誦、あるいは日本語からの英語への翻訳という活動に制限されてしまうことが多い。 結果、活動の目的が英文を覚えることのみになってしまい、だったら生徒の自主学習の時間に複数回書かせ読ませた方が効率が良いということになってしまう。 せっかく教室で英語を扱うなら、少しでも他者との対話の中に意義を見出したいところである。 前置きが長くなったが、英語表現の授業の担当者は一つ一つはバラバラな文をコミュニケーション活動化する手法をいくつか持っておいた方がよい。 その一つが「対話化」である。以下はVision Quest(啓林館)より抜粋である。 1   日本語に合うように, (   ) に適切な語を入れなさい。 1.   このスカートはきつすぎます。別のものを見せてください。 This skirt is too tight. Please (         ) (         ) (         ) one. 2.   この冬は多くの人がインフルエンザにかかった。 A (         ) (       ...

どうやってインプットを増やすかについての問題

インプットを増やすだけなら、教科書以外の教材を導入すればいい。 ただし、平均的な公立高校の環境を前提にすると、テストに出題されることを主に扱う必要があるように思う。 教科書から逸脱することなくインプットを増やすことはできないだろうか? 1つのアイデアは、オーラルイントロダクションだ。 英文の内容をパラフレーズすることで、生徒の理解を助けつつ様々な表現を体験させることができる。 ただし、オーラルイントロダクションも、テストに関わりがないと見限られると、生徒の取り組み、興味は落ちる。 対策は、オーラルイントロダクションの最中にインタラクションを増やし生徒に緊張感を持たせる、オーラルインタラクションにするか、あるいはイントロダクション後に教師が発言した内容についての小テストを行うことだ。 もちろんこれら2つの対策は必ずしも効果的ではない。前者を毎回やるだけの体力・気力を備えるのは容易ではなく、後者は「1パート1ワークシート」の原則を破ることに多くの場合つながる。 筆者は両方やった。1度やって上記の理由で止めて、またさまざま実践記録等を読んで興味を再燃させられ、もう1度取り入れて、結局続かなかった。 授業者としての直感で、費用対効果が低いことがわかるのだ。 オーラルイントロダクション/インタラクションの長所について強いて言えば、授業者の英語力の増強につながることがある。直接的ではないにしろ、授業者の英語力は長期的に見て大きなメリットがあるので、この視点から実践を続けることは有意義なのかもしれない。 さて、前述の方法以外で、教科書から逸脱することがなく、かつテストに反映されるインプットの増やし方はあるだろうか?その提案を次回にしたい。

パラフレーズ

パラフレーズ・・・言い換えである。 教科書の英語を意味を大まかに維持しながら日本語を介さずに別の言い方をすることである。 例えば"Being one of the oldest buildings, Horyuji attracts countless people."という英文があるとする。 文法の視点からは分詞構文が、語彙の側面からはattractsとcountlessがやや難解である。 例えば以下のようにパラフレーズすることができるだろう: "'Being one of the oldest buildings' means 'Because it is one of the oldest buildings.' 'Attract' means 'to have attention of,' and 'countless' means 'a number of.'" あるいはより大きな枠組みで、"In other words, 'Because it is one of the oldest buildings, Horyuji has attention of a number of people.'"と言ってもよい。 パラフレーズの利点は、インプットを増やせることの他に、この活動自体が意味のあるコミュニケーションになることであろう。発言が相手に伝わらない場合、別の表現で言い換えることができるとすればその技術は大切である。 さて授業中にこの活動を取り入れる場合どうすればよいか。 まずい手順は、いきなり生徒に特定の英語を別の表現で言わせたり書かせたりすることだろう。まずはパラフレーズということに慣れさせた方がよい。 そして最小限のプリント枚数で授業を進行するためにも、この活動でプリントを発行しないことにする。ノートを活用したい。 <手順> 1.本文中の特定の英語のパラフレーズを板書しノートに書き取らせる(4~5個)。 2.生徒は教科書からパラフレーズされた元の文を探し、その箇所に線を引き該当する番号を書く。(正解を統一するために、正解が何語にな...